生理中のデリケートゾーンの臭いが気になる..という女性は多いそうです。
でも、生理中の臭いどうしてる?なんてなかなか聞けないですよね。
生理の時にショーツを下ろすと、ムワッと広がる何とも言えないアノ臭い。
「今日生理中?」と、当てられたことがある人もいるかもしれませんね。
生理中にデリケートゾーンが臭うのは当たり前、仕方ない、みんなも臭っている…と思い込んでいませんか?
たしかにナプキンと経血で覆われたデリケートゾーンは蒸れやすく、臭いやすい状態にあります。
でも、デリケートゾーンが臭う原因は「蒸れ」だけじゃないんです。
生理中の嫌な臭いの原因を知って、原因にあった対策を試してみましょう。
この記事では、生理中の臭いの原因や対策までわかりやすくまとめました。
経血の酸化
実は、生理の経血自体は「無臭」です。
つまり、生理中に臭うのは経血そのもののせいではありません。
血が混じっているので多少鉄っぽい感じはありますが、ウッと鼻をつくような嫌な臭いはしないのが普通です。
では、どうして生理中だけデリケートゾーンの臭いが強くなるのでしょうか?
それは経血の成分が、「血」だけではからです。
生理時に出る経血の9割は、不要になった子宮内膜や粘液などの分泌物。
血の割合は、残りわずか1割程度しかありません。
栄養豊富な分泌物を含んだ経血は、空気と触れると酸化します。
そして、もともと無臭の経血は酸化する過程で分解反応が進み、少しずつ嫌なにおいを放つようになるのです。
対策方法
経血の酸化による臭いを防ぐためには、同じナプキンを長時間つけっぱなしにしないことです。
体の外に出た経血が酸化し始める目安は、約15分。
膣から経血がドッと出た感じがしたら、なるべく早くトイレに行ってナプキンを交換してください。
時間がたてばたつほど酸化は進み、ナプキンと皮膚の間に嫌な臭いがこもってしまいます。
その他、経血をコントロールする方法もオススメです。
布ナプキンが主流だった明治頃の女性たちは、おしっこと同じように経血をコントロールして、ある程度たまったらトイレで一気に出していたそうです。
経血がダラダラと膣から出なければ、酸化して嫌な臭いが出る心配はありません。
なお経血をコントロールするためには膣をしめるエクササイズや、骨盤底筋エクササイズが効果的。
毎日コツコツ続けて行けば、1か月後には経血のコントロールができるようになるかもしれませんよ。
※参考文献 「女のキレイは子宮から」、南部洋子著、草思社
蒸れによる雑菌の発生
生理中にデリケートゾーンが臭う一番の理由は、肌が蒸れて雑菌が繁殖することです。
生理中は経血で洋服や下着を汚さないように、一日中ナプキンをつけています。
さらに働いている女性は下着の上からストッキングやタイツを着用するので、デリケートゾーンは高温多湿状態に。
経血で濡れたナプキンの上を覆うようにして、ショーツ、ストッキング、ボトム…想像してみると、デリケートゾーンが蒸れやすいのも納得ですね。
しかも、栄養豊富な経血は雑菌たちの大好物!
それに加えて雑菌は湿度の高いところで繁殖しやすい性質をもっているため、生理中の女性のデリケートゾーンは雑菌の温床になってしまいます。
どんどん増えた雑菌が繁殖することで、デリケートゾーンの臭いはますます強くなってしまうのです。
対策方法
生理中の臭いを強くする蒸れ対策は、大きく分けて3つあります。
これらを実践するだけで、蒸れによる臭いはかなり抑えられるのでぜひお試しください。
特に3つめにご紹介する陰毛の処理は、効果抜群!
生理中の臭いが気になる女性は、今すぐ試してほしいです。
では、臭い対策方法を3つ紹介していきます。
1.こまめに生理用品を取り換える
体の外に出た経血が生理用品につくと、肌と生理用品の間の湿度が上がって雑菌が繁殖しやすくなります。
雑菌の繁殖は臭いを強くしてしまうので、経血がついた状態で長時間過ごさないようにしましょう。
経血が出たと感じたら、すぐ交換するのが理想的です。
それが難しい場合は、生理1~2日目の経血が多い時期は30分~1時間で交換、経血量が減ってきてからは2~3時間を目安に生理用品を取り換えてください。
雑菌が繁殖する前に生理用品を取り換えてあげれば、嫌な臭いが広がりにくいです。
ちなみに生理用品をこまめに変えているのに臭うという人は、陰毛に経血がベッタリついている可能性大!
試しにトイレに行ったとき、トイレットペーパーを陰毛にあててみてください。思っていたより陰毛に経血がついているはずです。
生理用品を交換するときは経血の出口(膣)だけでなく、陰毛についた経血も拭き取るようにしましょう。
この時にゴシゴシこすると陰部の皮膚を傷つけてしまうので、トイレットペーパーで毛をはさむようにしてトントンと経血を抑えるようにするのがポイントですよ。
2.紙ナプキンを使わない
生理用品の定番といれば、使い捨てタイプの紙ナプキンです。
でも化学繊維でできた紙ナプキンは通気性が悪いため、生理中の臭いが気になる人には不向き。
そこでオススメしたいのが布ナプキンです。
布ナプキンは通気性が良いので、経血が出てしまったときの蒸れが軽減されます。
実際に布ナプキンを使っている女性たちの声を聞いてみると、かなり付け心地は良いようです。
・ゴワゴワしないからすごく着け心地がいい
・デリケートゾーンが痒くなりにくい(蒸れにくい)
・紙ナプキンみたいにジメジメした感じがない
布ナプキンだと「漏れないように」という意識が働くので、経血コントロールができるようになる人もいます。
ただし布ナプキンは、洗うのが面倒ですし、外出先で捨てることができないので、使用済みの布ナプキンを持ち歩かなくてはいけません。
使用済みの布ナプキンは時間とともに酸化して臭いを放つようになってしまいますから、臭い対策としては本末転倒な感じがしますね…。
その他、膣に挿入して経血を吸収されるタンポンや、膣内にゴムやシリコンで出来たカップを装着して経血をためる生理用品もあります。
自由にトイレに行ける環境の人は、紙ナプキン以外の生理用品を試してみてもいいかもしれませんね。
でも、仕事をしていたり外出していることが多くトイレの時間が不規則という人は、紙ナプキンが一番使いやすいと思います。
無理に生理用品を変えるより、紙ナプキンをこまめに交換することを心がけたり、臭いの原因となる陰毛を処理する方がオススメです。
3.蒸れの原因となる陰毛を処理
蒸れの原因は紙ナプキンだけではありません。
デリケートゾーンの毛を普段から全く処理しないという人は要注意!
実は、陰毛が生理中の臭いを強くしているケースはとても多いです。
経血が体から出ると、ナプキンだけでなく陰毛にも付着します。
紙ナプキンは新しいものに交換すれば、繁殖した雑菌ごとごみ箱に捨てられますが、陰毛についた経血はティッシュで拭くだけだと綺麗に取り切れません。
その結果、陰毛に付着した経血の雑菌が繁殖して臭うようになります。
陰毛が伸びっぱなしの長い状態になっていたり、下の肌が見えないほどもっさりと密度が濃くなっている人は、陰毛が生理中の臭いを強くしている可能性が高いです。
デリケートゾーン(VIO)の毛を手入れして、嫌な臭いを防ぎましょう。
ただしカミソリや毛抜きを使った自己処理は肌を傷つけたり、黒ずみの原因となるためオススメしません。
デリケートなVIOの処理は、サロンもしくはクリニックで行うと安心です。
サロンやクリニックの違いや効果、詳しい料金についてはこちらの記事からご確認ください。何回通えばVIOが綺麗になるかの目安もご紹介しています。
>>https://xn--h9jya6d7a0b1611enh5a.com/vio-price/
すそわきがの可能性
先ほどご紹介した3つの臭い対策を試しても効果がないという人は、すそわきがが原因で臭っている可能性があります。
わきがは男性がなるものというイメージが強いかもしれません。
でも最近は食の欧米化など生活習慣の変化から、女性でもわきがに悩まされる人が増えてきているんです。
すそわきがの特徴は、セックス中や生理中など、女性ホルモンの分泌量が変化するときに臭いが強くなること。
アポクリン汗腺から出る汗が皮脂と混ざり、それを雑菌が分解する過程でツーンとした鼻を突くような臭いが出るようになります。
対策方法
すそわきがは、わきがの一種です。
アポクリン汗腺から出る汗が原因で臭っているのであれば、ワキガ対策用のアイテムを試してみてはいかがでしょうか。
例えば、わきが対策の定番クリアネオクリーム。
公式サイトを見ると男性向けのアイテムのように見えますが、女性でも問題なく使えるので安心してください。
さらに認定スキンケアアドバイザーにメールもしくは電話で無料で相談することもできるので、相談しにくいすそわきがの悩みも解決できるかもしれません。
それでも改善されない場合や、何を使っていいか分からないという場合は、病院で相談しましょう。
わきがの場合は、皮膚科や美容整形外科で診てもらうのが一般的です。
ただしわきがの治療を行っていない病院もあるので、受診前には電話で「わきがの治療ができるか」について確認しておいてください。
洗いすぎ
生理中に臭うのは、デリケートゾーンがしっかり洗えていないからだと思っていませんか?
たしかに、経血が陰毛に残っていると嫌な臭いが目立ちます。
でもデリケートゾーンの洗いすぎは、かえって臭いをひどくしてしまうことがあるのです!
陰部の皮膚は薄くて、とてもデリケート。
ゴシゴシと力いっぱい洗うと皮膚が傷ついて、ますます雑菌が増えやすくなってしまいます。
また経血が残らないように…と頻繁にデリケートゾーンを洗っていると、肌が乾燥しがちに。
すると脳は、乾燥した肌を何とか正常な状態に保とうと皮脂を出すように体に命令します。
その結果デリケートゾーンの皮脂の量が増え、アポクリン汗腺と混ざって臭いが強くなりやすくなってしまうというわけです。
対策方法
洗いすぎによる臭いを防ぐには、デリケートゾーンを洗うのは1日1回までにしておくこと。
この時、ゴシゴシこすってはいけません。
顔を洗う時のようにモコモコの泡を作って、デリケーゾーンの皮膚の上を転がすようにやさしくなでて洗います。
デリケートゾーンの雑菌を増やさないために、洗う時は「前から後ろ」を意識してください。
モコモコの泡で洗った後は、しっかり時間をかけて全身の泡を洗い流していきます。
この洗い方を実践すれば生理中の臭い対策はもちろん、皮膚摩擦によるVIOの黒ずみ予防にも効果抜群です。
食生活の乱れ
時間がないから朝食抜き、お昼はパン1個、常にお菓子のストックがある、自炊する暇がない…
このような食生活の乱れは、生理中の臭いを強くする原因になります。
生理中にデリケートゾーンが臭うのは、経血が酸化したり、蒸れて雑菌が繁殖するから。
そして経血の元となる「血」や「膣からの分泌物」は、体内で作られます。
つまり食べたものによって、経血の状態は変わるということです。
また食生活の乱れは、自律神経の乱れも引き起こします。
自律神経のバランスが崩れると女性ホルモンがうまく働かなくなり、臭いが強くなるだけでなく、生理不順を引き起こすこともあるので注意が必要です。
対策方法
食生活の乱れを治せば、生理中の臭いが抑えられるかもしれません。
忙しい女性が無理なく取り組める方法を3つご紹介します。
「これならできそう」というものから、1つずつ取り組んでみてください。
1.朝食を抜かない
朝食を抜くとおなかが空いて昼食をドカ食いしてしまったり、昼食前に間食してしまいがち。
ダイエットのために朝食を食べない女性もいますが、基礎代謝が落ちて逆効果になることが多いので朝食は抜かないようにしましょう。
でも、仕事や家事、育児で忙しい現代の女性が、朝から栄養バランスのよい食事を作るのは大変ですよね。
忙しくて朝食を食べる時間がない人は、果物1個でも大丈夫。前日の晩に皮をむいて冷蔵庫に入れておけば、朝は食べるだけでOKです。
糖質が気になるなら、作り置きしたゆで卵や蒸し鶏を常備しておく方法もあります。
2.白い食べ物より茶色い食べ物
未精製の茶色い食べ物には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
白米より玄米、ふわふわの白いパンよりライ麦や雑穀入りの茶色いパンを選びましょう。
特に玄米は、日本人に不足しがちな亜鉛やマグネシウムが効率よく摂取できます。
玄米を炊くのが面倒だという方は、レトルトパックのものを使ってもOKです。
1~2日ほど玄米を浸水させてから、炊飯器で炊く方法もあります。まとめて炊いて、ラップに包んで冷凍しておけば手間もかかりません。
3.バランスよく食べる
よく言われることですが、食事を3食バランスよく摂取するのはとても大切です。
でも、「忙しくてそんな時間ない!」という女性は多いのではないでしょうか。
大丈夫です。バランスよく食べる=3食自炊しろ、ということではありません。
バランスよくというのは、ビタミンやミネラル、糖質、タンパク質の3つを意識して摂取するという意味です。
簡単に言うと、
「野菜、ご飯や芋類、肉や魚・大豆」の3つを意識して食べるということ。
外食でもコンビニ食でも、このルールは同じです。
お昼にコンビニのサンドウィッチを食べるなら、サラダとゆで卵(蒸し鶏もオススメ)をプラスする。
レストランでパスタを食べるなら、単品でなくサイドメニューで野菜とタンパク質を補う。
もしも単品でパスタを注文するなら、野菜や肉がゴロゴロ入ったものを選ぶ。
このような感じで、自炊しない人でもこのルールさえ気を付けていればバランスの良い食生活が意識できるはずです。
病気の可能性
生理中以外にもデリケートゾーンが臭う、もしくは最近急に臭いが強くなったという人は病気の可能性があります。
見分けるポイントは、おりもの状態です。
おりものの量が急に増えた、生臭い魚のような臭いがするおりものの量が急に増えた、生臭い魚のような臭いがする、カッテージチーズのようにポロポロしている、おりものの色が緑がかっている…
このような症状が見られたら、何らかの病気や性感染症にかかっているのかもしれません。
対策方法
例えば「カンジダ膣炎」の場合は、ストレスや疲れをため込まないことが大切です。
カンジダはもともと女性の膣内に住んでいる菌で、免疫力が落ちた時にかゆみや炎症といった症状が出ます。
その他「淋病」の感染は、セックスの時にコンドームを装着することで防げます。
菌自体はそれほど感染力が強いものではないので、セックス以外での感染は滅多にありません。
ただし口から感染することもあるので、オーラルセックスであってもコンドームの着用が理想的です。
病状に応じた色々な対策方法がありますが、すでに何かしらの症状が出ている場合には婦人科を受診することをおすすめします。
初期段階であれば、塗り薬や飲み薬ですぐに治ることも多いですよ。
それでも解決しないなら病院へ。
ここで紹介したいくつかの方法を試しても、生理中の臭いが一向になくならない、どんどん臭いが強くなる…
というのであれば、一度病院で診てもらった方が安心です。
臭い以外に目立った自覚症状がなく、どの科に行けばいいか分からないという人は、内科や婦人科がある総合病院を受診するといいでしょう。
デリケートゾーンの臭いで受診する場合は、内診があるのでジーンズよりもひざ丈のスカートなどがおすすめ。
菌の状態が正確に把握できなくなるので、受診前にビデなどで膣の中を洗わないようにしてください。受診前日のセックスも控えましょう。